Eighteenth Century Collections Online
Eighteenth Century Collections Online (ECCO) は18世紀の英語・英国の書籍・パンフレットを集成する一大コレクションです。収録タイトル数184,000以上、巻数207,000以上、総ページ数約3300万にのぼるECCOは、Galeの一次資料群の中でも単体データベースとしては最大級のものであり、英語・ヨーロッパ圏の18世紀研究に欠かせない基本資料として世界各国の研究者に広く知られています。
ECCOの収録基準は国際文献目録である English Short Title Catalogue (ESTC) の18世紀部分のそれに準拠しています。具体的には、18 世紀に英国内および当時の植民地内で刊行された書籍・パンフレット(言語を問わず)と、他の地域で刊行された英語による書籍・パンフレットが対象となります。
特に重要な作家の著作については、複数の版があるタイトルに関しては可能な限り入手できる版を収録、版の異同を検討する学術的必要にも応えています。
またOCR(光学文字認識)による全文検索実現にあたっては、いわゆる「ロングS」など18世紀特有の活字や異綴語等も可能な限り正確にデータ化できるよう、ソフトウェアやシソーラスにも改良を施し、ESTCに基づく詳細な書誌情報や原本所蔵館情報を盛り込むなど、研究者の要望に応える形で実現した一大企画です。
《ECCOリリース20周年記念インタビュー》
3名の18世紀研究者に、ECCOが自身の研究に与えてきた影響についてお話をうかがいました。(日本語字幕あり・3分35秒)
《米国18世紀研究協会との共同フェローシップについて》
Galeは米国18世紀研究協会(ASECS)と共同で ECCO と Gale Digital Scholar Lab を用いた以下の5名の研究について助成を行いました。
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ヘザー・ヘックマン=マッケナ(ミズーリ大学)「18世紀の感性と攪乱する女性の身体 / Eighteenth-Century Sensibility and the Subversive Female Body」(摘要・発表動画)
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アダム・コザシカ(テキサスA&M大学)「18世紀イギリスにおける決闘の歴史 / The History of Dueling in Eighteenth-Century Britain」(摘要・発表動画)
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ジャレッド・リッチマン(コロラドカレッジ)「18世紀活字文化における障害の表出 / Voicing Disability in Eighteenth-Century Print Culture」(摘要・発表動画)
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ダニエル・ワトキンズ(ベイラー大学)「18世紀イギリスにおけるイエズス会士書簡集の伝播 / Tracking the Lettres Édifiantes et Curieuses in Eighteenth-Century Britain」(摘要・発表動画)
《一部資料のOCR再処理について》
2023年春にECCO収録タイトルの一部につき、OCR(光学文字認識)の再処理を実施しました。最新のOCR技術によるアップグレードを求めるお客様のご要望にお応えした試みです。OCRの再処理を実施したのは著名な著者のタイトル、女性、黒人、先住民のタイトル、事典・辞典等の計約17,000冊で、冊数で全体の約8%、ページ数で約11%に相当します。これにより、ECCOの検索可能性が一層拡大するとともに、より精度の高いOCRテキストをご利用いただくことができます。すでにデータベースにはOCRを再処理したデータが搭載されています。
今回の再処理がテキストマイニング・プロジェクトに与える影響について考察した下記の資料をご覧いただけます。(英文のみ)
「Quantifying the Impact of the ECCO Remediation Project」(英文)
※OCR再処理したタイトルをデータベース内で識別することはできません。詳細につきましてはお問い合わせください。
《ECCOウェビナー録画を見る》
(約29分・字幕・チャプターあり、スライドはこちら)
収録タイトルの例:
《事典》
- チェインバース『サイクロペディア』
- ハリス『レクシコン・テクニクム』
- 『エンサイクロペディア・ブリタニカ』
- ピエール・ベイル『歴史・批評辞典』(英訳)
《言語辞典》
- ネイサン・ベイリー『英語語源辞典』
- サミュエル・ジョンソン『英語辞典』
- トマス・ダイチェ『新英語辞典』
《言語学》
- ジェイムズ・モンバド『言語の起源と進化』
《戯曲》
- ジョン・ゲイ『乞食オペラ』
- リチャード・スティール『やさしい夫』
- ジョゼフ・アディソン『カトー』
- リチャード・シェリダン『悪口学校』
- コングリーヴ『世の習い』
- ゴールドスミス『負けるが勝ち』
- ボーマルシェ『フィガロの結婚』(英訳)
- カルロ・ゴルドーニ『ゴルドーニ喜劇選集』(イタリア語)
《小説》
- スウィフト『桶物語』
- デフォー『ロビンソン・クルーソー』
- ホレス・ウォルポール『オトラント城』
- スモレット『ロデリック・ランダム』
- スターン『トリストラム・シャンディ』
- フィールディング『トム・ジョーンズ』
- サミュエル・リチャードソン『クラリッサ』
- ヘンリー・マッケンジー『感情の人』
- ゴールドスミス『ウェイクフィールドの牧師』
- イライザ・ヘイウッド『過ぎたる愛』
- ドラリヴィエール・マンリー『リヴェラの冒険』
《評論》
- アレクサンダー・ポープ『愚人列伝』
- サミュエル・ジョンソン『英国詩人伝』
《詩》
- アレクサンダー・ポープ『髪盗人』
- ジェイムズ・トムソン『四季』
- トマス・グレイ『墓畔の挽歌』
- ウィリアム・コリンズ『ペルシア牧歌集』
- ロバート・バーンズ『主としてスコットランドの方言による詩』
- ブレイク『詩的素描』
- ワーズワース『抒情歌謡集』
《伝記・自伝》
- ボズウェル『サミュエル・ジョンソン伝』
- フランクリン『自伝』
- オラウダ・イクイアーノ『イクイアーノの生涯の興味ふかい物語』
- ルソー『告白』(フランス語)
《人生訓》
- フィリップ・チェスターフィールド『息子への手紙』
- ジョージ・サヴィル『娘への助言』
《歴史》
- アダム・ファーガスン『市民社会の歴史に関する試論』
- ギボン『ローマ帝国衰亡史』
- レーナル『両インド史』(英訳)
《イギリス》
- エドワード・ハイド『イングランドにおける反乱と内乱の歴史』
- ロバートソン『スコットランド史』
- ヒューム『イングランド史』
《ヨーロッパ・ロシア》
- ロバートソン『カール5世の治世の歴史』
- ヴォルテール『カール12世伝』(英訳)
- ヴォルテール『ピョートル大帝治下ロシア帝国の歴史(』英訳)
《アメリカ》
- ロバートソン『アメリカ史』
《トルコ・ペルシア》
- フレイザー『ナーディル・シャー伝』
- マフディー・ハーン『ナーディル・シャー伝』(フランス語訳)
- モンタギュー夫人『書簡集』
《インド》
- ウィリアム・ジョーンズ『著作集』
- ヘンリー・コールブルック『ベンガルの農業と通商の現状』
《中国・日本》
- ジャン=バティスト・デュ・アルド『中国全誌』(英訳)
- ケンペル『日本誌』(英訳)
《旅行・探検》
- デフォー『グレイト・ブリテン全島周遊記』
- ウィリアム・ダンピア『航海記集成』
- ウッズ・ロジャーズ『世界巡航記』
- ジェームズ・クック『太平洋探検』
- シャルダン『ペルシア紀行』(英訳)
- ジェイムズ・ブルース『ナイル源流発見紀行』
《哲学》
- ジョン・ロック『人間悟性論』
- ジョージ・バークリー『人知原理論』
- シャフツベリー『人間、風習、意見、時代の特徴』
- トマス・リード『常識の原理に基づく人間精神の探求』
- デュガルド・スチュワート『人間精神の哲学の諸要素』
- ヘンリー・ホーム『道徳と自然宗教の原理に関する試論』
- ヒューム『人性論』
- ジェイムズ・ビーティー『真理の本性と不変性に関する試論』
《美学》
- フランシス・ハチスン『美と徳の観念の起源』
- エドマンド・バーク『崇高と美の観念の起源に関する哲学的研究』
《神学》
- ジョン・トーランド『秘儀なきキリスト教』
- マッシュー・ティンダル『創造と同じくらい古いキリスト教』
- ウィリアム・ウォーバートン『教会と国家の同盟』
- サミュエル・クラーク『三位一体に関する聖書の教義』
- ジョナサン・エドワーズ『自由意思論』
- ウィルバーフォース『自称キリスト教徒たちの現行の宗教制度に関する実際的見解』
《聖書》
- クルーデン『聖書コンコーダンス』
《讃美歌集》
- アイザック・ウォッツ『讃美歌・霊歌集』
《経済学》
- ジョン・ロー『貨幣と商業の考察』
- ジェイムズ・スチュアート『経済学原理』
- メルシエ・ド・ラ・リヴィエール『政治社会の自然的並びに本質的秩序』(フランス語)
- チュルゴー『富の形成と分配に関する考察』(英訳)
- アダム・スミス『国富論』
《政治学》
- ジョン・ロック『統治二論』
- ヒューム『政治論集』
- ベンサム『統治論断片』
- トマス・ペイン『コモン・センス』
- エドマンド・バーク『フランス革命の省察』
- ハミルトン『フェデラリスト』
- ジェファーソン『ヴァージニア覚書』
- トマス・スペンス『幼児の権利』
《政治哲学》
- ウィリアム・ペイリー『道徳と政治哲学の原理』
- ボリングブルック『愛国主義の精神、愛国王の理念、政党の状態に関する書簡』
《社会哲学》
- マンデヴィル『蜂の寓話』
- アダム・スミス『道徳感情論』
- ジョン・ブラウン『現代の風俗と道義の評価』
- エドマンド・バーク『現代の不満の原因に関する考察』
《社会政策•社会改良》
- トマス・ギルバート『貧困層に関するパンフレット集成』
- ジョゼフ・タウンゼント『救貧法論』
- マルサス『人口論』
《法学》
- モンテスキュー『法の精神』(フランス語)
- ブラックストン『イギリス法釈義』
- ジョン・ミラー『英国統治史論』
- ベンサム『道徳と立法の原理序説』
《犯罪•刑罰》
- ベッカリーア『犯罪と刑罰』(イタリア語)
- ジョン・ハワード『イングランドとウェールズにおける監獄の状態』
- ベンサム『パノプティコン』
《法律解説書》
- ジャイルズ・ジェイコブ『誰しも自身の法律家』
- リチャード・バーン『治安判事』
《外交》
- カリエール『外交談判法』(フランス語)
《軍事》
- トマス・リディアード『イングランド海軍史』
《民衆文化》
- ヘンリー・ボーン『民衆の遺物』
《教育》
- トマス・シェリダン『グレイト・ブリテンの若き貴族と郷紳のための教育計画』
- エッジワース『実践的教育』
《女性》
- ウルストンクラフト『女性の権利の擁護』
- ハナ・モア『近代女子教育制度の弾劾』
《建築》
- バティ・ラングレイ『復興・改良された古代建築』
- ウィリアム・ヘイペニー『中国趣味による田園建築』
- アンドレア・パラーディオ『建築四書』(英訳)
- ウィトルーウィウス『建築書』(英訳)
- レオン・バティスタ・アルベルティ『建築論』(伊英対訳版)
《美術•デザイン》
- ジョシュア・レノルズ『著作集』
- ジョナサン・リチャードソン『著作集』
- ベンヴェヌート・チェッリーニ『自伝』(英訳)
- ヴィンケルマン『ギリシア芸術模倣論』(英訳)
- トマス・チッペンデール『紳士と家具職人のための指南書』
《音楽》
- チャールズ・バーニー『初期から現代までの音楽史』
- ジョン・ホーキンス『音楽の科学と実践の歴史』
- ルソー『音楽辞典』(英訳)
《料理術》
- リチャード・ブリッグス『イングランド風料理術』
《スポーツ》
- ピーター・ベックフォード『狩猟に関する考察』
- ニコラス・コックス『紳士の娯楽:狩猟、鷹狩り、鳥撃ち、魚釣り』
- トマス・フェアファックス『完全なるスポーツマン:田舎紳士の娯楽』
《ゲーム•娯楽》
- エドモンド・ホイル『ホイル氏のホイスト、カドリール、ピケ、チェス、バックギャモン大全』
《工芸》
- ウェッジウッド『若き陶工への講話』
《科学》
- ニュートン『自然哲学の数学的諸原理』
- ジェイムズ・ファーガスン『サー・アイザック・ニュートンの原理に基づき解説された天文学』
- フランクリン『フィラデルフィアで行われた電気の実験と観察』
- ラヴォアジエ『化学原論』(英訳)
- オイラー『ドイツ王女への手紙』(英訳)
《生物学》
- エラズマス・ダーウィン『ズーノミア』
- ビュフォン『博物誌』(英訳)
《鉱物学》
- ウィリアム・バビントン『鉱物学新体系』
- ロバート・ジェイムスン『スコットランドの島々の鉱物学』
《船舶》
- ロバート・フルトン『運河航行改善に関する論考』
- ジョン・ハミルトン・ムーア『実践航海術』
《測量術》
- トマス・ブリークス『測量完全体系』
- ジョン・ラヴ『測量術容解』
《地理学》
- サミュエル・エドワーズ『新地理学概論』
- アイザック・ウォッツ『天体と地球の知識要解』
《医学》
- ジョージ・チェイン『イングランドの病弊』
- ジョン・ハンター『性病に関する論考』
- ウィリアム・チェゼルデン『人体の解剖』
- ジェイムズ・リンド『熱帯地域のヨーロッパ人に頻発する病気に関する試論』
- エドワード・ジェンナー『牛痘の原因と効果に関する探求』
- ジョバンニ・モルガーニ『解剖により調査された疾病の位置と原因』
《農業》
- ジョン・ホートン『農業と交易の改善のための知識大全』
- ケイムズ卿『ジェントルマン・ファーマー』
- ウィリアム・マーシャル『ノーフォークの農村経済』
- アーサー・ヤング『農業年報』
《庭園》
- トマス・ホウェイトリー『現代造園術に関する考察』
《簿記》
- トマス・ゴスネル『イタリア式簿記解説』
- ジョン・メア『イタリア方式による複式簿記法』